超きまぐれに更新してます。
さて、風丸をもぐもぐしようか。
彼女、フィオナは美しい人でした。小さく綺麗な指先や、キャラメル色をした髪、まるで海底から見える空の色をした瞳が、全て、全て愛しく、そのまま人魚のように儚く消えてしまいそうだったのです。
「愛してる。」
そう言ってくれた日の心の豊かさはもはや緩やかな太陽の光には到底構わないくらいの温かみをもっていて思わず心臓が飛び出てしまいそうだったのです。
それほど俺は彼女をあいしていました。
ですが、そんな幸せは直ぐに消えてしまいます。
彼女はフランスの片隅で死んだと、彼女の家族から聞きました。
ドイツへ行くバスの途中、事故に巻き込まれて死んだとのこと。そんな、幻想のような、と呟けば《フォンに》と書かれた箱が入っていたのです。遺品の中にあったと彼女の母が呟けば「あの子は、本当にアナタを愛してたのね」と口をこぼした。
その言葉に、溢れたのは涙でした。
誕生日プレゼントと書かれたカードの入った箱の中にあったのは片耳だけのピアスでした。きっと片割れは彼女の耳につく予定だったのでしょう。赤い色をしたピアスが綺麗に光ったような気がしました。思わず瞳から零れた涙に俺はやっと《彼女がいない》という事を認識したのです。
それからの日常はまるで面白みがなく、あれほどに綺麗だった世界は全て色褪せていきました。弟たちは俺のそんな姿をみて、それでも賢くさとい子達なので、やんわりとした優しさで俺のそばに居てくれました。それでも穴は少ししかうまりませんでした。だって、彼女は俺の生活の大半を埋めていたのです。それほどまでに、俺は人として欠けていました。
今でも彼女が死んでからの日々は酷かったのかもしれません。生活だってループしていたサイクルを崩し、狂ってたのかもしれません。
深海の底から見える綺麗な空の色をした瞳は2つとしてこの世に存在はしないのでしょう。だからこそ、生きる意味が失せていくきがしました。彼女と契りを交わした左の薬指を切り落とすという意味不明なこともやってみました。(しかし、気がつけば母が縫って治しててある意味偉大さに気付きました)
五年生に上がった頃は、幾分落ち着きを取り戻し通常通りの生活を上辺の表情で過ごすようになりました。
たしか、闇の魔術に対する防衛術の授業の後で、レオパルド教授に散々ボロカスにやられたあとだったか。友人の空豆にざまあないと一言、ソラナのフォンらしくない、という一言に肩を叩かれ慰められてるときに一つの熱の籠もった視線が自分に向けられたのに気付き、対岸にある廊下を見た。
「っあ、」
「――――――――――!?」
そこにあったのはあの焦がれ続けた色でした。
レイブンクロー独特のマジョリカブのローブとネクタイが白い肌と髪に映え、一際その瞳の色を際だたせ、思わず全身がざわめき心臓が高鳴りました。
空豆から「レイ…?」という声が聞こえたので、彼の名前はレイくんだということだけ頭で認識すれば塀を越えて対岸の廊下にいるレイと呼ばれた少年に俺は腕を伸ばした。
「ねえ、俺のこと見てた?見てた?」
「や、あの…っ」
「俺は君にとっても興味を持ったよ!よろしくね、レイくん!」
さあ、悲しく狂おしい俺の物語を再び綴ろうか!これからどうなるか?
そんなの、俺が知るわけないでしょ。
馬鹿じゃないの?(笑)
PR
この記事にコメントする
カレンダー
09 | 2024/10 | 11 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
プロフィール
HN:
冬四朗@冬雪
性別:
女性
趣味:
昼寝と勝手に叫ぶこと
自己紹介:
関西在住のニートになりたいダメ人間。最近はイナイレとRKRN、オリジナルにお熱。イナイレはもう皆嫁においで状態。RKRNは成長は組やばくて死にそう。とりあえず、みんなお嫁においで。ボカロとかもすきです。ハチさん大好きすぎて死にそう。だいたいは音楽でできています。自由気ままにバンドとかしてます。ただし、音信不通が普通です。めんどくさがりなんです。だいたい気が向いたらメールとかも返します。めんどくさいんです。
対人スキルが皆無に等しいかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。ついった→http://twitter.com/toipetto
対人スキルが皆無に等しいかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。ついった→http://twitter.com/toipetto
/
最新コメント
アクセス解析
カウンター