君は来るだろうか、折り曲げたラブレターを突き返しに。君に会えるだろうか、沢山の思い出を作ったこの並木道を歩けば。
優しい温もりも、沢山の人が通ってしまいどこか遠くに行ってしまった気がするんだ。
いつも俺が君を待たせてしまったね、ふてくされたあの顔を探そうにも、もう思い出すことは出来ない。
この声が枯れるくらい君に好きと言えば良かったね。もう二度と届く事はない、どこにいても、何をしていても。

(青いベンチ)フォンフィオ

猫が笑う。暗闇に澱む空を臨むように。描いた彼女を捜すように、辺りを見回せど、誰もいない。
ああ、あの子はどこへ行った？言った。ああ土砂降りだ。
ぬれる事すら厭わず、俺はゆっくりと歩みを進めた。

「にゃあ」

そう呟いてゆっくりと月を仰いだ。
雨はやむ気配を見せない。

(夜待ルイン)闇堕ちかむみつ


笑って、笑ってください。ぎこちなく生きる俺を嘲笑ってやってください。冷たいそんな寂しい顔はいらないのです。
ねぇ、ねぇ先輩。

アナタの代わりの愛でもいいのです。だから、俺を見て。そっと隣であなたのそばに居ますから。
正しいものなんて、もうなくなってしまった。

(人形)フォンレイ

どうやら泣きすぎたみたいだと君はわらった。俺にしたら笑うに笑えない。
抱きしめた指先からするすると抜けていく虚無感はなんなのか。

「ごめん」

一歩また一歩と君から離れる度に泡のように消えていく二人の温度。

溺れるのがこわかった、君がたてる波紋に怯えていただけなのだ。
気付けば涙が出ていた。唇につけば塩辛くすこし染みる。やはり涙も甘いものが一番いいのかもしれない。

(愛迷エレジー)ロイセナ


愛し合うなら、世界に試されるとき。神様はニヒルに嗤いながら見守るだけさ。そう奴はわらう。やめて、そんな言葉いらない。
私たちの愛は永遠なの。

「お前はホントに愚図だな」

夢から覚めては語り継ぐ、この世で一番素晴らしいことを。叶わない夢ですら叶える愛を。
愛し合うなら、世界に試されるときとき。さあ、恋する資格を試そうじゃないか！

(キナのかおり 愛の試練)ミツキと鷹仁


みたいな、ね。